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Sentiment DI

景況感DI

スフィンクス景況感DIは、1999年1月に始まった、継続的調査の中では恐らく最も古い《街角の声》景況感調査です。感覚的なもので当てにならないと思われがちですが、実物経済と強い連関があります。翌2000年に始まった内閣府の景気ウォッチャー調査と比べて、悲観バイアスが見られず、集計・発表のタイムラグが少なく、若干の先行性を有していると見受けられます。ぜひすぐ下の画面で投票して、「集合知」のもたらす結果をご覧ください。リアルタイムではありませんが、週1回以上、季節調整して更新しています​。

投票データから作成したグラフは以下のとおりです

(2025/2/3更新)1~2月は連続して勢いが落ちています

スフィンクス景況感DIは、内閣府の景気ウォッチャーDIに対して、同時あるいは若干の先行性を有しています。それに加え、スフィンクス景況感DIは発表が当月中であるため、更に半月以上、判断をリードすることができます。景気ウォッチャー調査より早く、景気のモメンタムを知ることができるのです。

DI(景気の勢いを表す指標)の算出方法

3択の投票のうち、「良くなった」を1、「変わらない」を0、「悪くなった」を-1に置き換えて、平均を計算し、100を乗します。数値は、-100~100の間で変化します。100に近いほど景気が良くなっている勢いが大きく、-100に近いほど悪くなっている勢いが大きいことになります。DIがゼロと言うことは、全員が変わらないと答えたか、良くなったと悪くなったが同数(残りは変わらない)だったと言うことですから、景気には全く変化がない(=横ばい)という定義になります。

CI(景気の波動を表す指標)の算出方法

ここで言うCIとはCumulative Indexの略で、即ち単純に99年1月からのDIを累積したものです。同じCIでも内閣府のCIはComposite Indexの略で、複数の経済指標を合成したものです。しかし、これら2つのCIの次元は同じで、比較可能であることから、名称を重複して使用しています。なお総合CIとは、先行CI、一致CI、遅行CIの平均値です。

 

景気はどうなのかと問われたら、DIではなく、このCIを使うべきです。なぜなら、DIは上で述べたように景気の勢いを表したものであり、言わば景気を微分したものだからです。人間には、こうした微分系列をうまく認識する能力がありません。計算の順序としては、DIをまず算出し、それを累積(積分)してCIを出しますが、あくまで「景気そのもの」はCIであり、DIはそれを微分して勢いを見たものだと認識して下さい。

日本の景気波動を見る伝統的な方法は、上のように内閣府の景気動向指数を使うことですが、本来右上がりであるはずの景気動向CIはずっと低迷していて、非常に弱々しいことが分かります。下手をすれば、スフィンクス景況感CIが不当に強気に見えるかも知れません。

そこでここではGDPと重ねてみることにしましょう。GDPには名目と実質があり、どちらが国民の感覚に近いかをめぐって過去も様々な意見がありました。しかし、ここでは名目と実質の中間線(平均値)が最も良くスフィンクス景況感CIとフィットしています。国民は名目オンリーでも、実質オンリーでもなく、両者のミックスで景気を見ていると言うことではないでしょうか。

最後に株価との関係を見ておきましょう。スフィンクス景況感DIに投票する人はマーケット関係者が多いから、株価に影響され易いのではないかと良く言われます。当然関連性はありますが、GDPより外れているのが分かります。投票者はあくまで景気を問われているのです。

​株価の方が頻繁に谷を刻みながら上昇しているのに対して、景況感CIは落ち着いています。必ずそうなるわけではありませんが、景況感CIが下がっていない時に株価が下がったら、むしろ押し目買いすべきなのかも知れません。ご判断はお任せしますが。

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